SEO対策として良質なリンクを得るには

「どうすれば自然にリンクを張ってもらえるのか」― ウェブマスター ヘルプ フォーラム でよく尋ねられる質問の一つです。このトピックに関しては、さまざまな意見があるせいか、特に経験の少ないウェブマスターの方々の間でいくらか混乱が生じているようです。そこで今回は、Google のウェブマスター向けガイドライン に沿った、良質なリンクを得るためのヒントをご紹介したいと思います。

たとえば、サイトが出来たばかりで、まだあまり知られていないような場合は、そのサイトのテーマに関連するコミュニティに積極的に参加することが、サイトの評判を上げ、良質なリンクを得るのに有効です。フォーラムやブログなどで、意見やコメントを投稿し、参加ユーザーと交流してみましょう。

ただし、他の参加ユーザーに対して迷惑となる行為やあからさまなサイトの宣伝ではなく、参加ユーザーにとって有益な投稿を心がけて下さい。

そこで評判が上がれば、自然とサイトに人が集まってくるようになり、やがて繰り返しサイトを訪れるうちに、そのサイトにリンクを張る人も出てくるでしょう。

また、サイトのコンテンツが、ご自分の専門知識を存分に発揮した、オリジナルで魅力的なものであれば、そのサイトは人に勧めたいと思われるようになるはずです。同様に、役に立つツールをサイト上で提供するのも、注目を集める上で効果的でしょう。

ターゲットとなるユーザー層に価値のあるサイトを提供し、良質なリンクを得るには、他にも、ユーザーが直面しうる課題や問題について考えてみると良いかもしれません。

その問題の解決方法を紹介した簡単な解説や動画、または実用的なツールなどが公開されていれば、そのサイトは訪れるユーザーにとって価値のあるものとなり、リンクしてもらえる可能性が高くなります。

同じく、オリジナルのアンケートや調査結果なども、有用なものであれば効果があるでしょう。いずれにせよ、このような方法を通じて、サイトのコミュニティ内での信頼性と認知度を高めることができます。
そして、サイトの価値に応じて永続的なリンクを得ることができ、さらには固定ユーザーが付くことで、検索エンジンを経由しない直接的なトラフィックが生まれ、より広く知られていくようになります。ちなみに、いろいろな問題の対処法を数多くアドバイスする場合には、ブログを開設すると良いかもしれません。サイトの評判を継続的に上げていくのに役立つことでしょう。

ユーモアという要素も、サイトが良質なリンクを獲得し世間から注目を集める上で、有効な場合があります。というのも、Google バズ やその他のソーシャル メディア サービスが成長を続けている昨今、面白いコンテンツがユーザー間で共有されることがこれまで以上に多くなってきているからです。

たとえば、サイトのソース コードにアスキー アートを埋め込んだり、ユーモアのあるダウンタイム メッセージを表示したりと、さまざまな面白いコンテンツが、サイトの知名度を上げるための口コミマーケティングの手法として使用されています。しかし、このような一過性の話題によってリンクを獲得する手法にのみ頼ることは、あまりお勧めしません。

たしかにマーケティング手法としては巧妙で有効かもしれませんが、その効果は短期間で薄れてしまいます。このため、長期的な戦略として、または唯一のマーケティング手法として利用するのは適切ではないでしょう。

重要なのは、良質なリンクを得るにはそれなりの時間が必要だということです。時に Google のウェブマスター向けガイドラインを逸脱した一過性の手法を推奨する人々もいますが、もしサイトの評判を重視するのであれば、そのような手法はお勧めできません。たとえば、PageRank に影響するリンクを購入 したり、リンク獲得だけを目的にした相互リンクプログラムに参加 したりする行為は、リンクを集める方法としては不適切で、長期的には、サイトのパフォーマンスに良い影響を与えることはないでしょう。Google のインデックスにおけるサイトの評価を重視するのであれば、なおさらそのような手法は避けるのが賢明です。

ディレクトリ型検索エンジンへの登録も、Google の検索結果において比較的新しいサイトの評価を上げるのに有効であると言われることがあります。たしかに、ディレクトリの中にはテーマ別によく整理された付加価値のあるものも存在しますが、その数は質の低いものと比べるとあまり多くはありません。ですから、もしサイトをディレクトリに登録しようとする場合は、その登録先について、トピックがサイトと一致しているか、管理がしっかり行き届いているか、構成がきちんとしているかなど、確認するようにしましょう。

また、大量のディレクトリに登録する行為は、手っ取り早い SEO 手法として紹介されることがありますが、ほとんど効果が期待できないため、あまり有効な手段とは言えません。

ほかには、自分のサイトに応用できそうな要素がないか、他のマーケットの類似するサイトを参考にしてみるのも手かもしれません。

ただし、ここでも重要なのは、成功例をそのまま真似するのではなく、自分なりにアレンジを加えて、サイトを訪れるユーザーに独自の価値を提供することです。