印鑑の歴史

印鑑歴史(はんこ)
印の発祥は紀元前7000年以上前までさかのぼりメソポタミアで使用されたのが起源とされています。
また、 「はんこ」 の制度の始まりとしては中国ではなく西洋から伝わった制度で「旧約聖書」の中にも実印や認印の制度のくだりが40箇所程散見されます。
日本に伝わったのは今から約2300年前(中国の後漢時代)に現在の紙が発明され、書物への捺印の習慣があらわれ、日本に渡り現在に至ります。皆様に馴染み深いところでは、後漢の光武帝時代に倭奴国(日本)に送られた金印(漢倭奴国王)が有名です。しかし印鑑の文化は、最初からひろまった訳ではなく、一部の人のみの文化であり、一般の人は印鑑を持つことさえ出来ませんでした。

印鑑歴史(はんこ)02

平安時代に入ると「手形印」として掌に朱肉を着け押し、その制度は江戸時代まで使用されました。
その後、平安時代後期となると、武将の願文・起請文や遺言状などに花押(書き判)が現れました。
「押」という字には署名するという意味があり、つまりは「美しく署名したもの」という意味になります。
江戸時代には、花押のことを「判」といい私印が使われる様になってから区別する為に、花押のことを書き判、印章のことを印判という様になったという説が有力視されています。
古来より文章の内容を証明する手段は、自署と花押と印判がありますが、実際に作成する際は佑筆や書記に代筆させていましたが、偽筆の技術が発達するにつれ字を崩すようになり独特のサインとして花押が利用されるようになり、一国一城の武士階級に多く見られ、鎌倉~室町時代に隆盛期を迎えました。

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一般的に利用される様になったのは、明治6年10月1日で明治新政府が太政官布告を行なった際「本人が自書して実印を押すべし。自書の出来ない者は代筆させても良いが本人の実印を押すべし。」と定め、今日のように印章が市民権を得るようになりました。
これを記念とし毎年10月1日は「印章記念日」と定められています。

はんこ屋さん21本部資料より